夢ふくらまそう!  愛媛県議会議員 ふくら浩一の活動報告  ~大福日記~


愛媛県議会議員      ふくら浩一の活動報告
by fukura51
大福日記No.159  病腎移植を考える その3
万波医師が病腎移植の正当性を主張する一方、日本移植学会は、
「患者を危険にさらす実験的側面の強い医療」と非難しました。

全国の医師が、個々の判断で好き勝手な医療行為に走ると大変な
ことになるんじゃないか…

医師が悪意を持てば、医師が意図する方向に患者を「誘導」することは
確かに容易でありましょう。

万波医師は悪意を持ち、移植ありきで腎臓を摘出したのではないか…
インフォームドコンセント(患者への説明と同意)をとっていない…
癌のある腎臓を移植するなんてもってのほかだ…

規定の枠組みから逸脱したものは認められない、という考え方から
万波医師への強い批判を表明しました。

しかし…
規定の枠組みとは、患者を守るために作られているものですよね?

深刻なドナー不足と病腎移植で助かっている患者が多数いることを考えれば、
この枠組み自体がずれてしまっているのではないでしょうか?


万波医師が悪意を持っていたかどうかは患者の話を聞けば明白であります。
地域医療に30年以上も携わり、絶大な信頼を得ている万波医師を
悪く言う人は皆無であります。

インフォームドコンセントは書面で取られていませんでした。
しかし、患者とその家族と日々話し合いながら一番いい方法を一緒になって
考えていた万波医師に、書面など必要なかったとも言えます。
説明は十分なされ、絶大な信頼のもとに患者は手術の同意をしておりました。
ただ、第三者への説明のために書面で残しておく必要は否定できません。

癌のある臓器であっても、通常の免疫を持つ人であれば、他人の癌を
移植することは不可能であることがわかっております。
アメリカで14例、オーストラリアで50例の症例報告から、転移はまれである、
とのことであります。
何よりも修復できた臓器でありますから、機能上ほぼ問題ありません。

何よりも患者からするとせっぱつまった状況であります。
ルールがこうだからできません、といって見捨てるのと、批判を受けても
方法を考えて何とか患者を救うのと、どちらが本当の医師でしょうか?

確かに特殊な医療であり、難しい問題ですから、患者やその家族の
「感情論」だけで推し進めてはいけないのはわかります。

しかし、医療の主役は患者であり、患者の声が無視され、効果のある
「治療方法」が闇に葬り去られることはあってはならないと思います。


どうかご一考いただきたいと思います。

by fukura51 | 2008-07-11 22:44 | 政務調査
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